高梁ヒルクライム2019を振り返って

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今シーズンを大台ケ原で終わらせるわけにはいかないとエントリーした高梁ヒルクライム。こちら15kmで平均斜度2.6%という、ヒルクライムという名称が怪しくなるほどの緩斜面コースです。激坂が大の苦手な私はこっちの方が向いてるんじゃと思って期待していましたが、その希望も見事打ち崩されるレースとなりました。


ヒルクライムじゃなかった、ロードレースだ!

岡山県高梁市までは高速で3時間ほど。超早起きすればなんとか間に合うので当日受付にしました。(ちなみに高梁ヒルクライムは原則前日受付で、エントリー締め切り後に公式HPで申し込みをした先着150名のみが当日受付となります)前夜は緊張したものの、割と寝つきは良く4時間睡眠。早起きレースの睡眠時間としては良い方です。

スタート前。パレードラン後の計測開始地点でスタートを待ちます。一つ前のMTBウェーブでスタートする、sunzokuの山田さんとお話させてもらいました。途中までローテ回しませんかとのお誘い。高梁ヒルクライムグロス計測のため、自分のウェーブより後のウェーブでスタートすることも可能です。非常にお恥ずかしいことに、風邪を引かれているとはいえ普段山田さんがどのくらいのスピードで走っているか知らず、行けるところまでついて行かせてもらうことにしました。

6000番台の女子ウェーブ、約50人が同時にスタートします。山田さんのアドバイスで号砲から一呼吸置いてからスタート。MTBとは思えないスピードでどんとん加速。女子集団のかなり前で出てきましたが、私には到底踏み続けることができないペースだったため、すいません!と謝って山田さんさんには先に行ってもらいます。ついていくとはなんだったのかw

一気に上がってしまった心拍を落ち着けるため、ペースを少し落として女子先頭集団と合流。かなりの踏まないと付いていけないスピード。前方からの合流のため集団の大きさが把握できませんでしたが、序盤は10人以上いたと思います。速そうな人が頻繁に先頭に飛び出して、それを追うという展開。規則的なローテが回るというより、先頭走者の勢いが弱まった瞬間に脚のある人がぐいっと前に出る感じです。

このレースはいつものヒルクライムじゃない、ロードレースだ…と分かると怖くてサイコンが見られなくなったため、距離やパワーが全くわからないままゴールまで突っ走ることになりました。


踏みすぎて脚を削る

ロードレースのめまぐるしい展開が初めてだった私は、先頭交代の度に踏んで踏んで前を追い続けてしまったため、序盤からかなり脚がしんどい状態になっていました。集団後方に引くと脚を休めて元気になるのですが、元気になったら反射的に踏んでしまって前に出てしまう。後でデータを確認すると、前を追ったり、自分が前に出たり、小さな登りを超えるたびにPWR5.5を超えて踏んでいたようです。終わってから思えば、大人しく後方にいるべきだった。

一番の失敗は2番手で走っている時、先頭が交代の合図をしたので無理をして、斜度が上がるポイント(大体5km前後?)で思い切り踏み倒してしまったこと。あれは本当に後悔。元々余裕がないのに苦手な坂で脚を削るなんて。

斜度が緩んだり後方に下がったりする度に脚を休ませられるので、なんとか持ち堪えてはいましたが、序盤からもう無理!って叫びたいくらいの苦しさでした。けれどもあまりに必死だったので、あっという間に8.5km地点の下り区間にたどり着きました。心拍が落ち着くのを祈りながらの下り。約1km、1分強のレストの後の登りは向かい風に変わります。この時点でも私の目に入っていた人達は誰一人として脱落していませんでした。その状況が余計に私を焦らせます。自分はいつ千切れてもおかしくないのに、まだみんなピンピンしている…!?

登りへの切り替えタイミングで前に出る人がいたので、脚が多少回復した私もそれについて行ってしまいます。ここでも踏みすぎたと思います。パワーデータによると、このタイミングで400W台を出していました。


脱落

限界が来たのは12km地点手前、一時的に斜度が上がるポイントでした。1%でも斜度が上がったらもうついていけない!何もかも限界!!こんなレース展開にここまでついて来れたんだから、もう十分…と、ぷつんと切れて先頭集団から脱落。どんどん離れていく集団を見送るのが本当に悔しかった。

心拍データを確認すると、12km地点を境に下降しています。約1km、4分間、どうしても踏めなくて10くらい心拍が落ちました。でも今回はそこから再起できたのは良かったと思います。14km地点くらいからだんだん踏めるようになってきて、そこからはあっという間にラスト500mの表示板までたどり着きます。この区間は平均すると6〜7%くらい?後ろから1人、女性に追い抜かれましたが、斜度が緩んだ瞬間すかさず抜き返す。この時点で残り300m。もう抜かせない!!と気合いでのままゴールまで駆け抜けました。

結果は女子総合8位、女子Aクラス5位、男女ペア5位。どれも2、3歩足りなかったなという結果でした。

帰りの車の中で思ったのは「脚がないから必死すぎて冷静についていけなかった」ということ。走力に余裕がないから必死でついていくしかない。必死すぎて無駄な消耗が避けられない。うまくレースについていけない。集団走行のスキルと、走力の両方が足らなかったんだと思います。

ただ、今後積極的にロードレースに出ることはないと思うので、鍛えるべきはやはり走力の方かなと思います。たまに平坦系のレースにもチャレンジしたいけど、やっぱりヒルクライムの方が楽しいなと、奇しくもこのレースを通じて自分の好みを知ることになりました。


でも、先頭集団で一緒に走ったEちゃんに「このレースは本当にいいレースだから、また来年も来てください!」と言ってもらって、高梁ヒルクライムにはまた来年も出たいなと思うのでした。